「成し遂げたい目標があり勉強や運動などを日常的にやりたいけど、3日坊主になって続かない。
やりたい気持ちはあるのに、どうしてもテレビやネットを見てしまって行動ができない。
何かいい方法はないだろうか?」
という悩みを持っている方に朗報です。
どんなにだらしのないさぼり症の人でも、勉強や作業をかんたんに毎日やれるようになる方法があります。
それが「小さな習慣」です。
これをマスターすれば、だらしのない自分とも決別でき、必ず成果を手に入れられます。
イチロー選手にこんな名言があります。
「いま、小さなことを多く積み重ねることが、とんでもないところへ行くただひとつの道なんだなというふうに感じています」
出典:・イチローが教えてくれた「5つのこと」
イチロー選手のようにとんでもないところまでいくわけではないですが、われわれにも達成したい目標があります。
1日10分の学習を習慣にしたとして、一年で3650分(約60時間)も学ぶことができたことになります。
目標の大きさにかかわらす、毎日かかさず続けて積み重ねていくことが大切です。
ですが、最初に意気揚々と掲げた目標は、数日しか消化できずに気づけば止めてしまっていることのなんと多いことでしょう。
「小さな習慣」は、そんなことを繰り返してきた人にこそ最適な目標達成法です。
- ばぜ三日坊主に終わるのか。モチベーションが信頼できない理由
- モチベーションに頼っても習慣は身につかない
- たった一回の腕立て伏せが、1日30分の筋力トレに発展!
ばぜ三日坊主に終わるのか。モチベーションが信頼できない理由
「よ~し明日から1日30分ジョギングして痩せるぞ!」
「1日1時間勉強して資格取得だ!」
誰でもこんな目標設定をしたことがありますよね。
でも数日たつと・・・
「今日は疲れたのでまあいいかな」
「明日やればいい明日」
と、当初の意気込みはどこへやら。
さらに数日たつと「ああそういえばそんなこと言ったかな」なんてことに。
「モチベーション」が信頼できないのは、それが感情に基づいたものだからです。
ずっと昔から、人間の感情は変わりやすく予測できないものでした。あらゆる要素は感情を左右します。出典:「小さな習慣」
人は何事かを投げ出したり、継続できない人に対して、
「やる気がないからだ」
「本気で望んでいないんでしょ」
などと評価しがちです。
ですがそれは間違いです。
行動を継続できない人はモチベーションが足りないのではなく、行動を習慣にまでもっていくことが出来ないだけなのです。
「モチベーションを上げる」方法を選ぶと、何かをするためのモチベーションが必要になるだけでなく、それは、ほかの何よりそれをしたいと思う強いモチベーションでなければなりません。
モチベーションを使う方法がうまくいくのは、エネルギーがありあまっているとき、健康的な考え方をしているとき、ほかに大きな誘惑がないときにかぎります。
出典:「小さな習慣」
「成果を出すための行動」を習慣化するには、「やる気」や「本気度」などに頼らずに、医学的な研究からわかった脳の構造をうまく利用することが一番良いやり方です。
モチベーションに頼っても習慣は身につかない
私は意志の力を使うと、モチベーションをもっと信頼できるものに変えられると気づきました。
わずかな意志の力とは小さすぎて失敗できないような小さな習慣を実行してくれるほんのわずかな力です。
先に行動をとると、モチベーションがすぐにあとを追いかけてきます。モチベーションとは違い、意志の力は筋肉のように鍛えることができます。
出典:「小さな習慣」
脳の中で「何かしたときの結果や長期的な利益を判断する部分」のことを「前頭前野」と言います。
それと対照的に「特定のパターンを認識し、それを繰り返すことを受け持つ部分」が「大脳基底核」です。
日常の中で何気なくする行動、例えばシャワーを浴びるなどは大脳基底核で行っています。
前頭前野は理性の必要な高度な判断ができて大脳基底核に指令をすることができますが、スタミナが少なくすぐに疲れてしまいます(モチベーションの低下)。
なので、「日常的に成果のための行動をする」ことを続けるためには、高度な判断やモチベーション(前頭前野を使う)に頼ることなく、それを「シャワーを浴びること」のように習慣化すること(大脳基底核で行う)が必要です。
デューク大学の研究によれば、私たちの行動の約45%は習慣で成り立っているそうです。
習慣とは疲労もなく楽に行うことができるのです。
勉強や運動などのあまり気が進まない行動でも、脳の仕組みを理解しうまく習慣化することにより、三日坊主になることなく継続的に行えるようになるのです。
これが「小さな習慣」の仕組みです。
たった一回の腕立て伏せが、1日30分の筋力トレに発展!
「小さな習慣」をマスターし、大きな成果をあげるためには守らなければならないことがいくつかあります。
何よりも1番大切は、
「できる限り小さい習慣にすること。」
私の基本ルールは、身につけたいと思う習慣をばかばかしいと思えるくらいまで小さくする、というものです。
何かが”ばかばかしいほど小さい”と思えるなら、脳はそれに対して警戒心をもちません。小さすぎて失敗するはずがない行動を毎日繰り返す。これが小さな習慣のキーポイントです。
出典:「小さな習慣」
モチベーションが大きいときほど、最初から過大なスケジュールを組んでしまうものです。
著者は「毎日運動をすること」を目標にしましたが、最初に義務づけた習慣は「1日1回の腕立て伏せ」です。
もし「1日30分の運動をすること」を最終目標にするのなら、最初の行動は「1日5分の運動」とか「腕立て伏せ10回」くらいにしてしまいがちです。
しかし、そこをあえて「腕立て伏せ1回」
数秒で終わってしまいそうな量です。
「ブログを毎日更新」ということが目標なら、義務づける行動は「10字書く」くらいのほんとに小さい行動。
これくらいの「一瞬で終わってしまうくらいの行動」を毎日義務づけるのが「小さな習慣」の極意です。
なぜ行動をバカバカしいくらい小さくするのか?
これはもうお分かりかと思いますが「行動を始めるにあたっての抵抗を小さくするため」です。
小さければ小さいほど「それくらいならば」と、どんなさぼり症の人でも始めやすくなります。
でも「そんな小さな行動ではいつまでたっても大きな成果を得られないのでは?」という疑問がわいてきます。
小さな習慣を始めると、目標を達成したあとにおまけを加えることが多くなると思います。
その理由は、物理の基本的なルールと関係があります。
ニュートンの「運動の第一法則」はこう述べています。1 静止している物体は、外からの力が加わらないかぎりそこにとどまって動かない。
2 動いている物体は、外からの力が加わらないかぎり、その速さが変化することはない。
出典:「小さな習慣」
「作業興奮」というものがあります。
あまり気乗りのしない作業でも、一度始めてみると作業により頭脳が興奮してきてなかなかやめられなくなる、という現象です。
大きな球を動かくことを考えてみてください。
停止している状態から動かすときは大変ですが、一度動き始めた球はすぐに止まることはできません。
この原理で「ばかばかしいくらいの小さい行動」でも、その「小さい行動」を超えたオマケの行動をすることが多くなります。
それが「たった一回の腕立て伏せが、1日30分の筋力トレに発展!」という著者の経験です。
「小さな行動」からスタートすれば、「効果的な量の行動」を習慣化でき、大きな成果を手に入れることができます。
まとめ
さぼり症の人でも大きな成果を手にできる「小さな習慣」
この記事で大まかなエッセンスはわかってもらえたと思います。
これだけでも実行は可能ですが、事例を知り医学的な仕組みを理解してからのほうが、より効率的に行うことができるでしょう。
目次の抜粋です。
・脳を味方にする効果的な方法
・モチベーションとわずかな意志の力
・小さな習慣を成功させるための心構え
・大きな変化をもたらす「小さな習慣」8つのステップ
・小さな習慣を失敗させない8つのルール
とくに、「小さな習慣」を実行するうえで、「やってはいけないこと」が重要でして、モチベーションの高い人がやりがちなことが実はNGな行動だったりします。
今まで何回チャレンジしても行動を継続できなかった人も、ぜひ試してみてください。
私も、「小さな習慣」を利用することで「毎日ブログを書く」という行動を習慣化することができました。
なお、私以上にさぼり症の中学生の息子も毎日勉強をすることができるようになりました。これにはほんとうに驚きました。
実行に移すことで「行動を継続できない」ということは、「やる気」の問題ではないことがわかってもらえます。
小さな習慣を使えば、世界中の誰よりも、あなたの人生を変えるチャンスが高まります。
習慣が長続きしないのは、自分自身に問題があると考える人が多いようですが、本当はやり方が間違っているだけなのです。
小さな習慣なら、罪悪感に悩まされることも大きすぎる目標に怖気づくこともなく、望んていたものが手に入ります。