ADHD(発達障害)の中学生で勉強ができなくて困っている人。
どうしても成績が伸びなくて勉強のやり方に悩んでいる人むけに、ウチの息子「不注意優勢型」の中学生が5教科で380点を取った方法を紹介します。
「不注意優勢」の子どもは、一般的な勉強法ではがんばってもなかなか成果がでません。
ですが、ちょっと工夫することにより成績UPをすることができます。
「不注意優勢」は勉強に向いていない
「不注意優勢型」の特徴は、
もの忘れが激しい
よく物を無くす
集中力がない・飽きっぽい
ということですが、一目見て勉強に向いてないのがわかります。
「不注意優勢型」が学習障害をあわせ持っているかどうかは個人差があるようですが、基本的には得意ではない子が多いでしょう。
本人が勉強がすきではなく、やらせてみてもあまり見込みがないようであれば、無理をせずに好きなことに熱意を注がせてみるのも手です。
ウチの場合は本人がやりたい事がなく、どうしても勉強をやりたい点数を上げたいと言うので付き合いましたが、ふつうの子の何倍もの手間がかかることは間違いないです。
「同じことの繰り返し」に消耗
定期テストで各教科80点以上をとるためのスケジュールを組み、毎日消化するように言いつけます。
まあこれはADHDに限らないことなんですが、調子よくやるのは2日くらいです。
とにかくやり始めない、やりたがらない。
それに「昨日やったことをまったく覚えていない」という性質があるため、習得するために何回も何回も毎日同じことの繰り返しになります。
例えば、数学の計算を間違える。その場で正しいやり方を覚える。
で、次の日にまた同じ問題をやると、また同じやり方で間違える。正しいやり方を覚える。
ということを5回くらい繰り返しやります。
本人にやる気がないのかと思い、怒ったりなだめたり色々ためしてみたのですが、どうやらやる気がないのではないみたい。
「あまり関心が持てない」という感じに近いらしいです。
まあ彼なりに関心は持っているんだろうけど、平均的なものよりはだいぶ低い関心レベルな気がする。
でもさすがに5回以上やると覚えてくるので、とにかく「同じことの繰り返し」にめげずに淡々と続けていくことが大切です。
強制より自主性
最初の1年は「何時から何時までは英語」というように、子どもの時間を徹底して管理していました。
でもこのやり方だと嫌々やっている態度が日々ひどくなり、催促しているこちらも疲労してきて関係が険悪になります。
何より、成績が上がらないんです。やり方を変えなくてはならない。
「管理されていて自主性を発揮する部分のない職場」と「成果のために自主的に計画を立てて実行する職場」を比較すると、同じ業務内容でも自主性を出せる職場のほうが、人員のやる気も成果も上であるという調査結果があるそうです。
強制するやり方に限界を感じた私は、なるべく子どもの自主性にまかせるやり方をとることにしました。
でも完全に自主性にまかせたら、確実に勉強をまったくやらなくなるのは目に見えています。
なので、勉強をやった時間を後でyoutubeやゲームをやる時間と取引することにしました。
勉強時間=自由時間
だと、自由時間が多くなり過ぎるので、勉強時間×0.5=自由時間にしました。
休日などはもう少し条件をゆるくしています。(×0.8程度)
ウチでは動画やゲームが制限されていて、自由にできる環境ではなかったので順調に行きましたが、制限がない場合は導入するのは大変だと思います。
こうすると、子どもは「勉強はやりたくない」けど「勉強しなくてもどうせヒマ」なので、しかたなくでも自主的に勉強をする気持ちが出てきます。
これがかなり大事なことでして、「やらされている」のと仕方なくでも「自分からやる」のとでは、同じことをしても身につく程度がかなり違ってきます。先ほどの職場の話と一緒ですね。
ただ、やはりここまでしても、勉強を最初にやり始めるまでが大変で、やり始めてしまえばある程度の時間は継続できます。
この「とにかく勉強を始める」ことを習慣化させることが大切です。これがとっても難しいことなんです。
ですが、これをうまく習慣化させる方法があります。
大人でも何でも通用するのでぜひ試してみてください。

ADHDの勉強のやり方
不注意優勢型の場合は、勉強法は基本はふつうの子と同じです。
ただ2つのポイントは押さえてください。
難しい問題は捨てる。
とにかく繰り返す。
やはり理解力が不足していますので、時間を効率的に使うためにも1割の難しい問題は捨てる勇気が必要です。
あとは繰り返しに耐える。
覚えられず結果が出なくてもあせらずに信じて続けてください。

まとめ
やはり「不注意優勢型」の子どもが「一人で勉強をする」というのは難しいです。
強制では長い期間続かないので自主性が少しでもあることが最低条件になります。
それは本人が日々さぼりたくなっても、根っこの部分で「良い点数をとるってカッコイイ」と思っていないと難しいです。
とにかく「繰り返す」ことが延々と続くので、付き添う親も根気の勝負になってきます。
ですが、あきらめなければ、そこそこの点数はとれるようになりますのでがんばりましょう。